Theme- 1 依田班 Team YODA
多次元バイオロギングによる野生動物のナビゲーションの多階層的理解
複雑に変化する自然環境下において、野生動物はどのように情報を抽出・処理して階層ナビゲーションを行うのでしょうか? 本研究では、野生動物の中でも特に機動力に優れた大型の鳥類と哺乳類を対象に、行動や情報処理にかかるコスト(時間、リスク、エネルギー)や行動による利益(餌、配偶者、すみかなど)を実測して、階層ナビゲーションを支える行動ダイアグラムを解明します。
この目標に向けて、A02サイバー班と協力し、生理・行動パラメータを野外計測する装着型χlogbotを開発します。またドローンによる野外調査を行い、得られたデータの環境・行動・生理情報からの統合的な解析を行います。これらのデータを行動ダイアグラムに基づいてモデリングすることで、外的環境から感覚生理を経て行動に至るまでの基本的な挙動を理解し、鳥類の渡り・回遊や集合的意思決定などの階層ナビゲーションを支える機構と適応を明らかにします。
さらに、構築した行動ダイアグラムを利用して、鳥類の移動を考慮した風力発電の設置立案や、ウシ目・ウマ目の移動管理計画など、社会的に重要度の高い課題に挑戦します。
A01-1 依田班 研究者
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◎A01-1 依田班 代表者 依田 憲 Ken Yoda
名古屋大学 環境学研究科 教授
- 研究分野
- 動物行動学、動物生態学
- 研究キーワード
- バイオロギング、鳥類、哺乳類、野外調査
- 研究室
- http://yoda-ken.sakura.ne.jp
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◎分担者 山本 誉士 Takashi Yamamoto
麻布大学 獣医学部 准教授
- 研究分野
- 動物行動生態学、時空間動態解析、環境適応
- 研究キーワード
- 行動、バイオロギング、移動、環境解析、統計モデリング
- 研究室