Theme- 1 橋本班 Team HASHIMOTO
χログボット開発とスパースモデリングによる行動ダイアグラムの解明
行動ダイアグラムを解析するためには行動の目的を推定する必要がある。数学的には、観測された行動が解として導出されるような、最適化評価関数を推定する逆問題となる。行動には環境との相互作用やその個体の内部状態が関連しているはずであるが、すべての原因を計測することは容易ではない。少ないデータ数から適切な関連性を求めるスパースモデリングが有効である。また、最適化パラメータを未知量としてデータから推定する逆問題は、組合せ最適化として定式化できる。一般に、評価関数を推定しながら厳密解を求めるためには、大量のパラメータ数に対して指数的な回数の繰り返し計算を要する。一方、自然現象のイジングモデルを用いた量子アニーリング計算を用いれば、高速にスパースな(行動決定要因を本質的かつミニマムな数の構成要素で表す)近似解が求まる。
本研究では、スパースモデリングにより行動ダイアグラムの推定問題定式化と高速な求解を目標とする。χログボットの開発においては、研究分担者の鏡と共同でインタラクティブなプロジェクションマッピングを開発しており、行動解析と介入のリアルタイム化に取り組む。研究分担者の安藤とは、行動モデリングに取り組んでおり、ロボット顕微鏡の共同開発と、刺激介入の精密な解析を実施する。A02川嶋班、A02藤井班と連携し、行動ダイアグラムの構造を可視化する基盤技術を開発する。さらに、ロボティクス・制御工学・行動ダイアグラム解析に基づいて、A02牧野班、A01髙橋班と協力してオンボード解析と介入を可能とするχログボットハードウェアの設計・試作・開発を行い、A02前川班と協力してχログボットソフトウェア開発を実施する。A01依田班、A01飛龍班、A01西森班と緊密に連携して実世界データの取得を行う。
A02-1 橋本班 研究者
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◎研究総括・領域総括
◎A02-1 橋本班 代表者 橋本 浩一 Koichi Hashimoto東北大学 情報科学研究科 教授
- 研究分野
- ロボティクス、コンピュータビジョン、制御工学
- 研究キーワード
- ビジュアルサーボ、ポイントクラウド、深層学習、トラジェクトリマイニング、ビジュアルSLAM
- 研究室
- http://www.ic.is.tohoku.ac.jp/ja/koichi/
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◎分担者 安藤 恵子 Keiko Gengyo-Ando
東北大学 歯学研究科 准教授
- 研究分野
- 生体神経活動可視化による行動の神経回路メカニズムの研究
- 研究キーワード
- カルシウムイメージング、行動、神経回路、線虫、分子神経生理学
- 研究室
- http://www.dent.tohoku.ac.jp/field/morphology/02/index.html
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◎分担者 鏡 慎吾 Shingo Kagami
東北大学 未踏スケールデータアナリティクスセンター 教授
- 研究分野
- 画像・映像を中心とするセンサ情報処理とその応用
- 研究キーワード
- ロボットビジョン、高速ビジョン、低遅延ディスプレイ、拡張現実感、プロジェクションマッピング
- 研究室
- https://sites.google.com/view/kagami-lab-tohoku-u/